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【美味しいたこ焼きの作り方】

【大阪人が教えるたこ焼きバイブル】

たこ焼きを始める前に    

新品のたこ焼き器を買った際に気を付けないといけないことがあります。

それは鉄板です。新品の鉄板には薬品(体に害はない)が塗られており、このまま焼くと生地が鉄板に引っ付き失敗してしまいます。何回も使っていくうちに鉄板に油がなじみくっつくこともなくなりますが、それを手っ取り早く解決するためには「空焼き」という行為を行います(やり方は「たこ焼き 鉄板 空焼き」でgoogle検索)。最近は空焼きが必要ない鉄板も増えてきているので購入の際は説明書で確認しましょう。

下ごしらえ    

1:まずは食材(基本はタコ・ネギ・紅生姜)を一口サイズに切ります。これは好みですがタコなどの基本的な材料の他にこんにゃくの小さく切った物やキャベツの細かなみじん切りなどを入れると食感が良くなります。漢のたこ焼きなら大きめに切ってもOK。

2:生地は「たこ焼き粉」があればそれに載っている作り方に沿って作ります。もし「たこ焼き粉」が無くなれば「小麦粉」でも代用可。その場合は小麦粉1に対して水3の割合で作り、本だしを少々と卵を約2,3個入れて、粉が玉にならないように良く混ぜます。生地はタコ焼きの命でもあるので、「雪解けの春のような優しさ」と「さんさんと照りつける夏のような陽気さ」、「紅葉散る秋のような哀愁」と「寒さが体に突き刺さる冬のような厳しさ」、そして最後に一番大事な「食べてもらう人への真心」を心に抱きながら精魂込めて作ってください。この Five elementsがないと良きたこ焼きはできません。

焼き     

1:鉄板に油をひき、温まったら天かすや乾海老などの浮きやすいモノを先に全体的にパラパラッと入れます。

2:すかさずそこに生地をたっぷり流し入れ、先ほど切っておいた具材を入れます。ここで少し小休憩。焼けるのを待ちます。焼けるまでの間にyoutubeで「たこ焼きマントマン」の歌などを聞きながら待つといいでしょう。たこ焼きアンセムです。

3:具材を入れると穴のふちに生地がこぼれていますが、このこぼれた生地で焼き具合を確かめ、軽く焦げ目が付いているようならイヨイヨひっくり返していきます。ソワソワし、逸る気持ちはわかりますが、これから行う神聖な回転の儀の為に心を静めましょう。準備はよろしいですか??では参りましょう。ここからは時間と自分との闘いです。

回転の儀     

1:生地が焼けてくると鉄板と生地の間に隙間が生じます。そこに針を入れ、折角できた焼けた生地を破らないように外側に力を入れるようにして回します。この際に周りにはみ出た生地や具を一緒に巻き込んで回すとより良いでしょう。この時点ではそこまで綺麗な真ん丸を意識しなくても大丈夫です。回していくうちに自然と丸くなるからです。

 ※まれに生地の量が少なく、返した際に上手く生地が行き渡らず穴が開く場合があります。そこに生地を更に足したくなる気持ちはわかりますが、入れないほうが賢明でしょう。何故なら焼き方にムラができ食感も悪いものになります。関西ではあるとされる2度入れ禁止の風習です。自分で招いた失敗。不格好なたこ焼きを食べ自分を戒め次に活かしてください。

1,5:ひっくり返した際に粉が少なく緩々の状態なら次焼くときから生地に粉を足して焼いてください。逆に焼き上がりがカステラのような食感だと粉が多い証拠です。水を入れ生地を少し薄めてください。(粉が少ないと回し辛く、多いと回しやすいです。たこ焼き初心者は少し粉多めの生地がお薦めでしょう。)

2:ある程度丸くなったらコロコロ転がすように上下を入れ替えてあげて焼き色を付けていきます。関東ではこの時点で油をハケなどで表面に塗り「揚げタコ焼き」のようにし外側をカリカリにしますが、関西ではほとんどその方法は見られません。関東式も美味しいのは美味しいですが筆者含め関西では「関東のたこ焼きは邪道すぎる」という意見が目立ちます。関西人がその場にいるならまだしも、関西以外の人が焼くならそこは好みの問題。好きなほうで焼きましょう。・・・・・・・・・・しかしもう一度言っておきますが関西ではほとんどありません。

3:形も綺麗にまとまりいい焦げ目が付けば完成です。

ここまでの苦労と手間と労力、夏場ならクーラーなどの電気代もかかるでしょう。しかしたこ焼きを作る上で心交わした友や家族と過ごしたこの時間、そしてできたたこ焼きの味と達成感は何物にも代え難いものです。人は言います「この世は2つの人間でできている」と。それは「焼く者か焼かぬ者か」です。たかがタコパ、されどタコパ。人との垣根をいとも簡単に取っ払ってくれる素敵なパーティー(※焼き方の関東式か関西式かの垣根だけは取れません)。それがタコパ。ほら、向かいで焼いている人の顔を見てごらんなさい。今か今かとウキウキハニカミ笑顔でしょう。それがタコパ。ほら、またやりたくなってきたでしょう?ねぇ!ねぇ!ねぇ!!!!!

・・・・・・・はい。ではたこ焼きが冷めては台無しです。

ソース、塩、ポン酢、天つゆ、醤油、好きな食べ方で食べましょう。

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