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お久しぶりです

お久しぶりです。お元気ですか?

花粉症真っ盛りです自分は・・。

 突然ですが、なんか・・・なんかクセになるんですよね、あの映画。

去年初めて見ましたが、その時からちょっと時間があるとき、なんか映画を見たい時にはこの映画を繰り返し見てます。

 中学生の頃ほど無邪気にいれるわけでもなく、大学生の頃ほど怠惰に過ごせるわけでもない、あの適度に大人じみつつもあどけなさも残る高校時代特有の「ドロっと感」。

同じ日を何度も違う目線で見る群青劇物は当たり外れが激しいけど、これはものの見事に構築されていて、

見る度に「あぁ、あったあったこういう気持ち/関係!!」っていう新しい発見(必ずしも良い意味ではない)があります。 

 何て言うかどのキャラも自分の一部を切り取って実体化したような親近感とそれ故の怖さがあるんですよね。

 そしてやっぱりこの映画はエンディングへの入り方が神過ぎる!!見る度に鳥肌が立ちます!!イヤフォンつけて見てたら鳥肌3割増し!!(笑)

年末の俺的シネマランキング2015ではちょろっと紹介しましたが、いつもの自分ならこれ一本でブログ書いても良いレベルです。

桐島、部活やめるってよ

(以下、本作鑑賞済みじゃないとよくわからないと思います)

もう見ました??

 原作は読んでませんが、これって学内ヒエラルキーとか学校世界の頂点に立つ誰もが羨むイケてる(死語?)男子・桐島が部活をやめて高校休むことによって、そのヒエラルキーを信じてる人達が右往左往して波紋が広がっていくって話なんですけど、考えれば考えるほど上手いです。

 多分初めて見た人なら、神木龍之介演じる前田目線で映画見ていくと思うんですけど、彼に共感できる人って実は少ない(できないというわけじゃなくて)と思うんです。

何故なら彼は「ヒエラルキーの外の人」であって、大抵の人はどっちかというとその「ヒエラルキーに属する人」だと思うんです。だからこそヒエラルキーに属している人たちの場面になれば「あったあったこういうの」というようなノスタルジーと共感を呼び、「外」からそのヒエラルキー世界を見る前田目線になれば、今まで自分がいた世界が時にはしょうもなくて馬鹿馬鹿しい物だと赤裸々に突き付けてくるので恥ずかしさとか気まずさがズドーーンと押し寄せてくるんですね。

その塩梅が素敵。

また劇中に出てくる人たちの苦悩や描写がリアル過ぎます(良い意味で)。

好きな人を影から見ている人、けだるくなんとなくで生きている人、先輩に憧れている人、美人の友達に憧れている人、薄い友人関係で生きている人、頑張っても結果が付いてこない人、夢をひた向きに追いかける人、無駄なことだとわかってても好きだからやっている人、出来る人は出来て出来ない人は出来ないと思っている人、そしてヒエラルキーとか世間体が全てじゃないと気付いた人 等々。

 全員ってわけじゃないですが、どのキャラも「こいつはあの時の俺だ」「あ、こっちの人はあれやってた時の俺だ」と、当時考えたり悩んでいたことを映画にして鮮明に見せつけられているような気がして、自分としてはちょっと見ていて辛いとすら思う時もありました。それだけ映画に引き込まれたってことでもありますけど(笑)

 ってかね!!青春って甘酸っぱくて爽やかでアハハ~っていうポジティブなもんじゃないんですよ。そういうのはほんとにごく少量で、少量だからこそ後々まで心の中で輝くんですけど、実際のあの頃っていうのは大半が忘れたいような無残で残酷でドロドロしたもんなんですよ。

グミチョコレートパインな部分もありますが、あれほど上手く行かないリアルで容赦ない部分がこの本作にはあります。

 ここまでずっと「高校時代」どうだったかということを書いてきましたが、「じゃあノスタルジーとかそういう部分で見ないといけないのか」と言えばそうではないです。

 本作は田舎の高校が舞台で、表面的にはその中での話を描いてるんですが、この作品で描かれてる状況って別に高校じゃなくても、小中高大学生でもバイトでも会社でもご近所付き合いでも、とにかくどんな状況にでも言い換えることができるものだと思うんですよ。だから今の自分の状況に置き換えてみても面白いかもしれません。

ここまでハマった人なら、

 梨紗とは別れるだろうなぁ、前田は多少映画を撮り続けるだろうなぁ、風助はあのままでいいのか、久保は謝ったのか、かすみは別れるんだろうなぁ、沢島は告白しないだろうなぁ、宏樹は野球部に戻ったのかなぁ等々、色々考えたくなると思います。

 話の本筋はこじんまりした世界でも、そこから広がる世界は無限大のようなこういう余白がちゃんとある所も良いですよね。最近の映画は説明されすぎちゃって、見終わった後、ただ単純に納得して凄かったねで終わるものも多いですから。こうやって俺はあいつだ、ここがあぁだ、あそこがこうだなど語りたくなる映画ってのはやっぱり良いと思います。

もしここまで読んで気になった方はぜひ見てください。

ここまで飛ばし読みした人も俺がここまで推してるんだから見てください(笑)

ちなみに過去を突き付けられるとか、ドロドロした○○とかいろいろ負の感じで書いた部分もありますが、だからと言って、告白とかソロモンの偽証とか最近の邦画にある「胸糞悪くなるような腐ったやつ」みたいなもんは出てこないんで安心してください。あくまでも日常の延長線上にあるゴタゴタレベルの感じです。

自分は「邦画「青春モノ」「群像劇」、どの切り口でもベスト3に入る傑作だと思ってます。

あ、あと話は変わって、青春モノ繋がりで「富士山さんは思春期」って漫画知ってますか??

 最近読んでて、中学生で高身長の彼女と低身長の彼氏のラブコメ(どこかで見たことある設定)なんですけど、

これがまたほんとに良い。

 桐島みたいにああだこうだ考えるものではなくて、素直に読んでて気持ちいい作品です。

 別に今の恋愛の価値観に照らし合わせるとか、今はこういう恋愛もう無理だろうなとかそんな野暮なこと考えなくっていいんです!!自分なんかは恋愛モノとか読んでると「こんな年齢でここまで考えてるやつおらんやろう!!おったらむしろキモいわ」くらいのこと、平気で思っちゃって冷めちゃう性質なんですけど、これはもう本当にそのまんま中学生(笑)背伸びもしない。

 そしてなにより富士山さんが可愛い!!一挙手一投足可愛い!!(笑)なんか・・・忘れてたこういうの!!って感じです(笑)

 いつまでも見れる漫画だったんですけど8巻で終わっちゃいました。8巻のあの時点で終わるからまたいいのかな。

ちなみに「思春期」ってタイトルに入っていますが別に中学生=エロっていうものではありません。・・・・まぁないわけではありませんがtoLOVEるがエロレベル10000ならこれはレベル2です。なので女性の方もちょっと読んで欲しいです。本筋は富士山さんの彼氏でもあるカンバの成長だと思います。

ではでは2作紹介しましたが、両方とも良い作品なので手に取る機会があれば是非見てください。

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